バー主催の婚活パーティーで出会った男性との衝撃的な結末
いまは婚活しようと思えばマッチングアプリを使ったり、婚活パーティーに参加したりすることが多いのかもしれません。
私が20代の頃はまだマッチングアプリや婚活パーティーはそんなにたくさんはなく、まだ出会い系と呼ばれる少し怪しものが多かったように思います。
これはまだ本格的に婚活を始める少し前の体験で、私が20代後半頃の話です。
バーや飲食店が主催している合コンやパーティーが色んなところであっていて、女友達が飲みに行ったバーで店長さんにお店である婚活パーティーに参加しないかと声をかけられました。
女友達も彼氏がいなかったのでバー主催の婚活パーティーに参加することにし、店長さんに「誰か友達を連れてきてほしい」と頼まれて、私に声がかかりました。
私もその当時、彼氏がいなくて、彼氏ができたらいいなと思っていたので女友達と一緒ならと参加することにしました。
合コンは1月中旬くらいの寒い日の夜20時くらいから、8対8で開催されました。
私達みたいに友達同士で参加している男性や女性もいたし、一人で参加の男性も女性もいました。
バーの店長さんが声をかけて集めた男女なので、職業もまったくバラバラだったし、年齢も20~40代と幅広かったです。
それにお互いまったく何の関係もないので知らない人ばかりでした。
最初から席は、男女が交互になって同性が隣同士にならないようにセッティングされました。
私も女友達に誘われて参加したので知らない人だらけな上に、バーなんてあまり行かないので緊張していました。
飲食は飲み放題のコースで、参加費も含めて男性4000円、女性3500円くらいだったと思います。
乾杯してから隣の男性と話したりしていましたが、会話は職業や趣味、よくこのバーには来るのかとかが主体で普通の合コンのような感じだったけど、男性同士や女性同士も初めましてなのでなかなか会話するのが難しかったです。
合コンだとお互いがだいたい友達同士なので会話も弾みやすいのですが、同性同士が友達じゃない場合は男性が女性と話していると私も話に入っていいのか悩んだり、話に入るもの悪い気がして結構困りました。
席替えとかも一応声がかかったりしたのですが、そんな雰囲気だったので私は同じ男性と話すことが多くなっていました。
私が話をしていたのは、輸出入の仕事を自営でしている男性でした。
33歳で身長は170㎝くらい、少し痩せて色黒で目はパッチリ二重の窪田正孝さんに少し似た感じの落ち着いた男性でした。
私は緊張はしていたし、あまりすぐ打ち解ける方ではなかったのですが、できるだけ感じよく話していました。
窪田さん似の彼は大阪出身で、横浜から仕事で来たと話していました。
趣味は美味しいものを食べることで、あとは仕事していることが多く、福岡には来たばかりで知り合いがほとんどいないため一人で飲みに来たところバーの店長に声をかけられて参加したと言っていました。
私は関西の人と話すことがあまりなく、彼のイントネーションがテレビで観てるみたいで珍しかったのですが、話をしているうちに徐々に打ち解けてきました。
合コンの日はバーの店長さん主導で参加した人全員と連絡先を交換して、その日は合コンの後、友達とお茶して帰宅しました。
女友達は他の男性といい感じだったので、私が話していた窪田さん似の男性とは話していなくてあまり印象がないと言っていました。
まだ20代だった私は、いつか結婚はできるのかなと漠然と考えており、その頃はそこまで積極的に婚活はしてませんでした。
でも私の周りでは第1次結婚ブームがあって同級生が結婚していった後だったので、できたら私も早く結婚したいなとは思っていたし、彼氏がいたらなと思って出会いの場には行っていました。
その後、窪田さん似の彼からメールが来て「2人で食事に行きませんか」と誘ってもらって食事に行くことになりました。
食事に行くと言っても、私はまだ恋愛や結婚が優先じゃなくて女友達との予定が優先、趣味が優先という頃だったので2週間くらい先になってしまいました。
1回目のデートはお昼にランチをしました。
お昼間の安心安全のデートでしたが、緊張しやすい私にとってはなかなか男性と距離は縮まらないデートになりました。
仕事の内容は聞きましたが、彼は在宅で仕事をしているので素性がよく分からないなというのが不安点でした。
でも関西の人だからか明るい雰囲気もあり、彼の方がよく話をしてくれるため話はしやすかったです。
2回目のデートからは毎回プレゼントをいただくようになりました。
すごく高価な絵本やiPodのブランドのケースなど私にはとても高価すぎて、いつも遠慮してお断りはするのですが、どうしてもプレゼントしたいと言われて悩みましたがありがたく受け取っていました。
でも彼の年齢でどうしてこんなにお金があるのか逆に不安に思うようになりました。
ただ彼のご実家はお父様が医師で病院をされていると言われたので、それでお金の価値観が違いすぎるのかなと思い直しました。
そうしていると今度は彼の若い頃の話を聞いてまた不安に思うようになりました。
高校生の頃くらいにやんちゃだったようで、バイクで暴走していたとか、ケンカで歯が折れて差し歯がほとんどという話を聞いて、私が育ってきた中ではまったく出会ったことのない男性だったので少し怖くなりました。
でも今の彼をみないと失礼かなとか、人って努力して変わるものなのかなとか思いながら、彼と会話する中で考えているうちに、彼の良さも見えてきました。
彼がシルクドソレイユに連れて行ってくれて、初めて素晴らしいショーを観たので感動して、まだ私も若かったのでデートでそういうところに連れて行ってもらって舞い上がったのもあったと思います。
毎回プレゼントしてくれて、本当に彼の金銭感覚に不安になったりもしましたが、私のことが好きだからなのかなと思うようにもなりました。
その頃大きな地震があったのですが、すぐに連絡をくれて様子を見に行こうかと心配してくれたりしたので、優しいなと感じました。
でもやっぱり彼のことがよく分からず不安な気持ちがあったのですが、男性のことを信用できないのが元々の自分の性格なのかよく分からなくなっていました。
その頃は私も親しくなるのにブレーキをかけていたのもあって、聞きたいこともハッキリ聞けなかったりしていたので、不安は不安なままでした。
彼とは告白はされないまま5回程デートしていた時に、私のお誕生日を迎えることになりました。
彼は私のお誕生日をお祝いしたいと言ってくれて、お誕生日当日の19時に待ち合わせをしました。
私のお誕生日に告白してくれるのかなとか思ったり、やはりお祝いしてもらえるのでワクワクした気持ちで待ち合わせに向かいました。
いつもは早めに来ている彼が19時になっても待ち合わせ場所に現れませんでした。
もしかしたら事故にあったのかな、仕事で遅れてるのかなと不安になりながらも待っていて、電話もしてみたけど電波の届かないところにいるみたいで連絡も取れませんでした。
それから20時半頃まで待ったんですけど彼は来なくて、お誕生日の日に一人で悲しくなって泣きながら女友達に連絡すると心配して飛んで来てくれました。
それから女友達とお茶して、彼との会話したことや彼とは1回手を少しつないだだけで何の関係もないことや、告白もされてないから彼のしたことの意味が分からないと話しました。
彼のことをすごく好きだとか感じたことはなかったように思いますが、その頃の私はどうやって男性のことを好きになっていたのか分からなくなっていたので、一緒に過ごせることが好きってことなのかなと感じていました。
また自分が泣いたのがお誕生日に待ちぼうけになったことからなのか、彼のことが気になっていたからなのか分からず、女友達と恋愛って上手くいかないねと話したりして少しずつ落ち着いていきました。
いろいろと女友達と話しても結局何も分からないまま、お誕生日が悲しい1日になっただけで、本当に不誠実な男性に出会ってしまったと最後はがっかりしていました。
でもそんな時でも女友達がいてくれたので、カフェで小さいケーキをお祝いに食べて励まされて帰りました。
それから数日後、知らない携帯から電話がありました。
その電話は「彼の兄」と名乗る男性からの連絡だったんです。
彼のお兄さんによると、私のお誕生日に彼はなんと逮捕されていました。
実は彼は盗難車を取り扱っていて、盗難車を売買した罪で警察に逮捕されたとのことでした。
逮捕はされていたものの、やっと連絡ができるようになった彼は私のことを心配して実の兄に連絡をし、私に連絡してほしいと頼まれたそうです。
私のお誕生日の日彼はホテルのレストランでお祝いしようと予約していたそうで、私へのプレゼントもホテルに預けているから取りに行ってほしいと彼のお兄さんに言われました。
その話を聞いても、まさか自分の身の回りで逮捕されるような人がいるなんて信じられなくて、怖くてもしかしてそのホテルにプレゼントを取りに行ったら誰かに捕まるんじゃないかとか心配でなかなか行けませんでした。
女友達に相談しても、怪しいから取りに行かない方がいいと言う友達もいれば、なにか手紙とかあるかもしれないし取りに行った方がいいと言う友達もいて悩んでしまいました。
本当に怖くて数日悩んだけど、意を決してホテルに取りに行きました。
すごく高価なブランドのバックなどがホテルのスタッフの方から渡され、「レストランも予約されていたのに来られないから心配していました」と言われました。
受け取りはしたんですけど、本当に怖くて受け取ってはいけないお金で買ったものじゃないかとか不安になりました。
その後、彼から手紙が届きました。
私のお誕生日を一緒にお祝いできなくて申し訳なかったとお詫びの言葉や私をお誕生日当日待たせたこと、行けなかったことの謝罪などが書かれていました。
それに私のことが好きで好きでたまらないという言葉も書かれていました。
これにどう返事をすればいいのか悩んでいると、また手紙が来て「刑務所に入ることになったけど待っていてほしい」という言葉と私のことが本当に好きだという言葉が書かれていました
彼の優しかったところはあったのですが、自分の人生の中で身近に逮捕される人が出るなんてすごく恐怖を感じました。
それに、好きとかいう以前にそういう人とは関われないという気持ちになってしまいました。
私から1度だけ手紙を書き、色々してくれたことに感謝はしているがこれ以上は関われないと伝え、まだ始まってもない関係を終わらせました。
彼が出所してからもまた連絡が来たのですが、怖くて怖くてお断りしました。
その後はまったく連絡がくることはなくなりましたが、身元がハッキリしない男性に対して恐怖を感じるようになってしまいました。
この経験をきっかけに、出会う男性は身の上がはっきりしている男性がいいなと心から思うようになりました。
もしバーや飲食店での出会い、マッチングアプリや婚活パーティーなどの身分が偽れるもので出会った男性とはキチンと身元確認することが大切です。
友達の紹介や職場、それ以外なら結婚相談所の方がきちんと身元がハッキリしていると感じました。
それに自分自身が犯罪に巻き込まれないようにするためにも、身元のはっきりした男性に出会うことが婚活がスムーズにいくためにも大切ではないかなと思います。
この経験を通して、その後、私は男性に対する不信感や新しい男性との出会いに対する恐怖などが芽生えました。
良く分からない男性と知り合いになるのが怖くなったのですが、でも男性だって一人ひとり違うから、信頼できない人に出会ったからって全員が信頼できないわけじゃないと、のちのち考えるようになれるまで時間がかかりました。
私はこれで更に拗らせてしまったんですけど、やっぱりそれを乗り越えて男性を信頼することも大切だとは感じています。
自分で男性を見る目があるという人は大丈夫だと思うんですけど、自信がない人は結婚相談所の方がキチンとした男性と出会えると思います。
女性にとっての1年は重要で少しも無駄にできないのに、身元のはっきりしない男性と出会うのは時間をただ無駄にしてしまったと感じました。
それに男性に対して信頼ができないと感じると、男性との距離を自分からなかなか縮められず婚活が長引きます。
結局、信頼できる人の紹介や職場、結婚相談所などを利用しての出会いの方が安心できるのではと学びました。
それに何か自分の中で引っかかる時は聞きにくかったとしても勇気を出して言葉にして尋ねたり、納得のいかなければ離れるなどした方がいいでしょう。
金銭感覚や仕事のことなど、もっとちゃんと聞いてみた方が良かったなと反省しています。
たくさんプレゼントしてもらって舞い上がってしまいましたが、どんな高価なものをもらっても好きな人にプレゼントしてもらうものじゃなければ心から嬉しいと思えないことも分かりました。
自分の心をおろそかにしてはいけないんだなと勉強になりました。
本当に怖い思いもしましたが、こんなドラマみたいなことがあっても、もし本当に結婚がしたいなら諦めずに婚活することも大切です。
ただ身元がハッキリしない男性との恋愛はさらに婚活を難しくさせるので、気を付けてもらえたらなと思います。